本記事は「メイショウドトウ」解説です。
モデル馬は00~01年に5連続GⅠでテイエムオペラオーの2着惜敗救いのなさ、一矢報いた執念、現在は小動物に懐かれすぎて元ネタが現在進行中で増える馬。
ストーリーではかなりのドジっ娘、別の世界の影響からか自信が持てない、でもオペに心酔する本末転倒ウマ娘。ただ現実もウマ娘内もオペラオーがいたから現在も記憶に残る、愛された競走馬。
元ネタからストーリーへの反映理由を紹介。
ウマ娘 メイショウドトウ キャラクター
<ウマ娘 キャラクター>
・自己肯定感が非常に低い
・憑りつかれているレベルのドジっ娘
・憧れはテイエムオペラオー
・諦めが悪い
・タヌキに懐かれる、ヤギに食べ物を取られる
モデル馬から元ネタ、理由解説
自己肯定感が非常に低い
ドジっ娘
→史実でGⅠ5連続2着(1着全てテイエムオペラオー)の不遇な戦績、それでは自信も肯定感もなくなる。壊滅的な運のなさで捉えればドジ属性。
憧れはテイエムオペラオー
自己肯定感をなくした元凶、ただ追いかけた背中という点では目標。引退式も合同、種牡馬牧場も同じ縁の深さ。
ただ現役時に厩舎関係者が「オペラオー」というと不機嫌になる(オペラオーの話題がほぼネガティブ、落ち込む人間の反応を感じ取り、次第に単語自体が嫌いになる)。耳するオペラオー=実物競走馬オペラオーとまでは認識していないので実物オペラオーに敵意はない。
諦めが悪い
GⅠ5戦連続2着なので3着以下を譲る気は一切ない。6度目のオペラオー対戦で念願のGⅠ初勝利。フジテレビ系実況では「ドトウの執念」実況。
タヌキに懐かれる、ヤギに食べ物を取られる
功労馬時代にタヌキがドトウ馬房に一泊。ヤギがドトウの脚元で餌を食べており、踏まないように大人しく見ていたエピソードから。(タヌキはウマ娘リリース後の出来事)
~クラシック期 ストーリー
メイショウドトウの憧れ
トレーナ―とドトウの出会いはオペラオー撮影会。一見、意味の分からないシーン。ただ2人の人間性を表す導入。
ドトウが天性的なドジでオペラオー椅子の脚を破壊
→ 壊れた椅子とドトウに居合わせるオペ
→ 「破壊のオブジェ、月夜に照らされる僕のコントラスト!」(みたいなこと言って)ドトウの演出に感動、そのまま撮影会、写真を撮らされるトレーナー。
・オペはお芝居の合間に人生やっているようなナルシスト。
・普通の人ならドトウに怒る、我慢、慰めるだが、感動して賛辞を贈ってしまうオペ。ナルシスト成分が強すぎて分かりづらいがオペは他人に怒ったり、蔑むことをしない聖人。(自身のファンがドトウ非難、エアシャカールが覇気のないレースをした時など稀に怒りの感情はある)
ドトウは幼少の頃より自分に自信が持てないウマ娘。
・同じような境遇のウマ娘がGⅠ勝利、レースで自分を好きになれたインタビューに感化、トレセン学園の志望理由。
・自信に溢れ堂々としている。良くも悪くも他人に人生を委ねないオペに心酔、憧れ。
(もちろん上記元凶はモデル馬オペラオー)
・オペは無名ドトウを評価。他人を呼び捨てをすることがないオペが親密度ゆえ唯一呼び捨てするのがドトウ。
(記事リンク)
覇王軍 騎士にジョブアップ
この後ドトウのトレーナーとなる。
覇王オペラオー軍の騎士に選ばれるドトウとアドマイヤベガ(アヤべ)。
目標はスペシャルウィーク、グラスワンダーら黄金世代の打倒。アヤベさんはオペ世界観にドン引き、もらい事故。ドトウはいつも通りオペに心酔、ただ大役に困惑。
あとアヤベさんはドトウの姿勢を評価、面倒見が良い。
右側 アドマイヤベガ(趣味は布団乾燥機)
ナリタトップロードはウマ娘化前時期のため登場なし。
目標レース
目標2着以内が連続するのが特徴。
ドトウ本格化前、晩成発覚問題
デビュー戦出走後、ドトウ倒れる。理由は身体が出来上がる前に全力を出したため。ドトウは急激に成長する本格化を迎えていない、晩成型。
やっかいなのは本格化時期が不明、他人から判断しにくい(本人の感じる身体の軽さ、食欲など曖昧)。
トレセン学園では選抜レース内で本格化判断をするが、うっかりデビューさせるトレーナー。
・ストーリー都合、元馬つながりでオペは感覚的に把握。
・エアシャカールはチートPC使用、トレーニング数値を見ている、ドトウ同室のため把握している描写あり。
・遠目から身体を見ただけで判断できるのはアグネスデジタルのみ(デジタルストーリー内)特殊スキル。悩むドトウにおこがましいと思いつつ説明、10分間夢中で超早口演説になり後悔する。平静を保てないので難しそうだが超一流トレーナーの素質。
90年代後半横浜ベイスターズを彷彿とさせるマシンガン打線
クラシック期10月後半(目標3)までバッドステータス「まだまだ準備中」になる。レース出走後にランダムで体力が5下がる(致命的なステータスでないため出走は問題ない)。
アドマイヤベガ パーティ離脱
菊花賞後にアヤベさんが怪我で離脱(史実通り)。
黄金世代打倒に貴重な存在がいなくなる。オペにマークが集中してレースが厳しくなる。ドトウは奮起、オペの役に立ちたい一心で立ち上がる。
現実では引退などで黄金世代とほぼ対決していない。
ストーリー反映されたのは史実オペラオーへの徹底マーク(特に00年有馬記念)。オペに匹敵するドトウがいたからオペ1頭だけにマークを集中できなかった。
史実解説 ~クラシック期ストーリー
馬齢は2000年改正表記にしています
モデル馬は96年生まれの牡馬。父ビッグストーン、母プリンセスリーマ。アイルランドから輸入された外国産馬。父はヨーロッパで活躍馬を出していない、代表産駒メイショウドトウ。
99年1月デビュー。3歳時は目立った戦績なし。年末頃にオープンクラスに昇格、出走するが着順最下位。
同期のオペラオー、アドマイヤベガ、ナリタットップロードがクラシックで活躍する。三冠を3頭で分け合う。
アドマイヤベガ:菊花賞後に怪我、引退
ナリタトップロード:瞬発力のなさ、苦手重馬場の遭遇率が高め、小回り苦手、得意の東京競馬場改修工事、ステイゴールドに吹き飛ばされるなど不遇多め。
トップロード、GⅠは1勝だが現役時ファンも多かった馬。3頭の中で最も現役期間が長い。
99年ドトウははっきり言えば印象がない。ウマ娘ストーリーと同じく本格化前。
どちらにしても99年規定でクラシックに外国産馬の出走権がない。頭数制限は厳しいが01年ダービー、菊花賞 02年皐月賞 03年オークス 04年桜花賞と開放されていく。モデル馬外国産馬で最も微妙な時期に現役、三冠可能性があったのはファインモーション(02年世代牝馬)。
シニア期 ストーリー
シニア前半 本格化
アヤベ不在の穴、オペのため重賞で活躍し始める。本格化時期に入る。
ウマ娘内で仲の良いマチカネフクキタルが金鯱賞のライバルとして登場(現実は2回対戦あるが深い関わりなし)。わざわざ派手な勝負服でレース場へ。GⅡなので結局体操服で走る。
待たせてしまったオペラオーと宝塚記念で初対決。トップクラスへ半年で駆け上がるシンデレラドトウ。
見知らぬ天井カンスト
シニア期後半でテーマとなるのは精神的な本格化。
ドトウがオペを基準にしているために役に立ちたい、追いつきたい、目標止まり。オペもドトウも本格化しているためそれより上が目指せない、黄金世代も倒せなくなる。能力が天井でカンストしている問題。
気づいたのはアヤベさん、結構早い時点で同室エアシャカール。エアシャカールとドトウは現実で3度対戦しれいるが関係性は薄い。しいていえばお互いに僅かに届かないもの(三冠 /オペ)があったこと。
右側 エアシャカール(趣味は泥団子作り)
ライバル不在で伸び悩むのはオペにも当てはまる問題。
ジャパンカップで自身の天井を突き破る、オペと黄金世代を倒すためドトウはオペに宣戦布告。
もしお互いの存在がなければ
黄金先代はこの時期にはいないので史実上はドトウとオペの関係性になる。
ドトウはオペがいなければGⅠ6勝できていたか
相手次第で走る、瞬発力など決定的武器がない特徴のドトウ。下位変換オペラオー。
オペがいない場合はマークがドトウに切り替わる、オペのような意地でもゴール板で前に出る競走馬でない、惜敗が多い馬の典型。もう少し勝てた可能性はあるが6勝はおそらくない。
相手次第で走る対象をオペに絞ったので毎回安定して2着まで来れた面。逆にオペもドトウがいなければマークが自分に集中しすぎて取りこぼし可能性。
史実解説 シニア期ストーリー
本格化の兆し
・00年、年明けの日経新春杯で8番人気ながら2着。
・中京記念で重賞初勝利。
・メンバーの揃う日経賞で3着。
上記はドトウが軽ハンデ、前目に行った馬の残る展開があったためいまいち強さがわからない。常に人気より着順が上。
本当の実力がはっきりしたのはGⅡ金鯱賞。道中6番手からコーナーで捲って先行馬をかわし快勝。このレースはストーリー通りマチカネフクキタル参戦、思いっきり圧勝する。フクキタルは2年前スズカ敗北以来2回目の悪夢。ただこの年は怪我で引退寸前。
初のGⅠ参戦
勢いそのままにグランプリ00年宝塚記念へ。この年はオペラオーとグラスワンダーの一騎打ちムード。相手強化もあり6番人気ドトウ。前目の競馬で粘り込み、オペラオーにクビ差2着の大健闘。
この年の黄金世代はスペシャルウィーク、エルコンドルパサー前年引退。グラスは精彩欠きこのレースで引退。セイウンスカイは故障、キングヘイローは短距離路線中心。
時をかけるドトウ
しかしここからドトウはタイムリープ状態。オペラオー2着の世界から抜け出せない。
00 天皇賞秋:早め先頭の競馬。しかし直線の長い東京で標的にされる、オペに差されて2・1/2馬身の2着(1,2着時の最大着差)。
00 ジャパンカップ:仕掛けを遅らせゴール直前で先頭へ。オペに差されクビ差2着。世界王者ファンタスティックライトには勝ったがオペが倒せない。
00 有馬記念:有名な「オペラオー包囲網」「勝つことよりオペラオーに勝たさせない」「世紀末の魔術師オペラオー 生放送包囲網脱出特番」。ドトウの進路もスタートからカットされ後方10番手前後競馬に、一旦先頭に立つもオペがハナ差捉えて2着。
(記事リンク)
01 天皇賞春:今度はオペより後ろから競馬を敢行。直線で追い込むも届かず1/2馬身差の2着。
テイエムオペラオー | メイショウドトウ | |
00 宝塚記念 | 1着 | 2着 |
00 天皇賞秋 | 1着 | 2着 |
00 ジャパンC | 1着 | 2着 |
00 有馬記念 | 1着 | 2着 |
01天皇賞春 | 1着 | 2着 |
これで5回連続オペラオー2着(その間にオペのいないGⅡ2勝している)。
不遇、不運、オペ得意の重馬場・ニセ良馬場発表(含水率の低い荒れ馬場)多すぎる。もはやオペ主役の舞台役者。1頭だけ21世紀を迎えられないドトウ。
(00宝塚記念に元手1万円で2頭の馬連購入 → 01天皇賞春まで転がせば8,900万円以上。ただ途中から自身の馬券でオッズ、配当が極端に下がる。)
救いはあります ドトウの執念
01年宝塚記念。オペラオー初対戦から1年。
このレースでドトウは打倒ドトウ覚悟ガンギマリ。道中4番手から強気のロングスパート、4コーナーでは既に先頭。オペラオーの追撃を1馬身以上抑えてGⅠ、オペ初勝利。
フジテレビ系実況(杉本清氏)「ドトウの執念は通じるのか」、ドトウの1年間と人馬の迫力で走りが執念そのもの。
01年秋
昨年と同じく天皇賞秋→ジャパンC→有馬記念。しかし新興勢アグネスデジタル、ジャングルポケット、マンハタンカフェに勝てず3→5→4着。
ドトウとオペは有馬記念を最後に引退。引退式、馬主は違うけど合同引退式。
2~3着の多い馬の理由はそれぞれだが、ドトウは前述通り相手なりに走るが先頭に拘るタイプでない(逆にオペラオーはゴール板で先頭に立てば勝ちと認識、後続を離せば自ら手を抜く)。
瞬発力も高くないので理想的な競馬は01年宝塚記念、ロングスパート勝負。弱い相手にGⅠを2~3勝より、オペラオーへの執念の1勝が記憶に長く残る馬がメイショウドトウ。
主要勝ち鞍
GⅠ 宝塚記念(01年)
(レース名・グレードは当時準拠)
アニメ版
基本救いがない。
・1期、2期ともにマチカネフクキタルの占いアシスタント、手伝い。イベントなどに限らず常に出店。セリフはほぼ「救いはないんですか」。
・2期 ファン感謝祭、トウカイテイオーのミニライブ(引退式)裏方役。チームカノープスのトレーナー・ナイスネイチャ・マチカネタンホイザが侵入、拘束、ライブ機器をジャックされる。
・予定されるナリタトップロード主役、テイエムオペラオー、アドマイヤベガ登場アニメ(おそらく配信かOVA)については99年クラシック組中心。時間軸99年完結なら出番はあっても脇役の見込み。
新衣装をもらえる
タヌキとの縁からハローウィン新衣装(Dot-o’-Lanteran)を
実装してもらったドトウ。完全にタヌキ。ガチャ演出内にもタヌキ登場。
ただ勝利時が完全に煽りポーズ扱い。負けた相手を指さして煽る構図と話題になる。煽り素材。
引退後、今も元ネタが多いモデル馬
テイエムオペラオーとともにイーストウッドで種牡馬へ。残念ながら目立った産駒はいない。
種牡馬引退後はイーストウッド→ヴェルサイユファーム→Northern Lake(ノーザンレイク)で功労馬、フォスターホースとして過ごしている。
現在Northern Lakeの公式Twitterで近況をアップしてくれるので元ネタ、ソースが今でも増えるウマ娘。たぬきもウマ娘リリース後のエピソード。
・たぬきがドト馬房へ侵入。特に気にせず泊めるドトウ。ウマ娘クラシック期の夏合宿にタヌキが同行してくる。
・牧場のネコ(メト)に構ってほしいが逃げられる。
・ネコがドトウの背中に飛び乗った際は嬉しかったのか動かない。
・脚元でヤギがエサを食べるのを踏まないよう動かない、ヤギになめられているドトウ(一方タイキシャトルからは威圧感でヤギ逃げる)。ウマ娘のめえめえ団、食べ物を取られる元ネタ。
・おやつタイム終わり。タイキシャトルは理解して引っ込むが、ドトウは諦めが悪い。「ドトウ、おしまいです」と言われても粘る、ドトウの執念(そもそもヤギに関しても「ヤギのエサ」に勝手に近づいて興味を示しただけ)。
タイキシャトルとほぼ一緒。元々種牡馬時代イーストウッドで同じ。非常に仲良しだったが22年8月にタイキシャトルが死去。
ともに認定NPO法人引退馬協会のフォスターホースのため同じ牧場で過ごした経緯。
(別記事リンク)
フォスターホース
引退馬協会の会員(フォスターペアレント)の会費を中心に、助成金・グッズ売上・寄付・一般・後援会員の支援により馬の繋養費用を捻出する里親制度。1人、1団体では負担しきれない費用を会員が分割して支援する制度。
引退馬協会ホームページで対象馬掲載。ただ引退馬協会が全引退馬を支援している窓口ではなく、他団体もあり。
メイショウドトウ・タイキシャトル・ナイスネイチャ3頭は引退馬協会の看板、広報も担う。21年新規受け入れ馬(メイショウサムソン、ディープスカイ等)も21年ネイチャバースデードネーション寄付からの費用が元になる。
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ドトウ、おしまいです。