本記事はメジロの爆逃げウマ娘「メジロパーマー」解説。
パーマーのメジロ家劣等感、大逃げ、ダイタクヘリオスが異様なまでに一緒の理由、元ネタを競走馬時(92年 2頭の大逃げ珍プレー競馬、山田泰誠騎手との名コンビetc)からウマ娘ストーリー反映理由解説です。
こういった方にお勧めの内容。
・競走馬時は知らない
・馬券を買うけどウマ娘はそこまで…
・人気薄の逃げ馬が好き
・パーマーしか勝たん!
ウマ娘 メジロパーマー キャラクター
<ウマ娘 キャラクター>
・メジロ家への劣等感、コンプレックスが強い
・フリーレースに出走
・「逃げる」ことが好き
・ダイタクヘリオスがだいたい一緒
モデル馬から元ネタ、理由解説
メジロ家への劣等感、コンプレックスが強い
史実のメジロ牧場同期、ライアン、マックイーンが3歳時よりGⅠで活躍していた頃、パーマーは成績低迷。GⅠ活躍が5歳時以降のため約2年間出世が遅れた期間から。
フリーレースに出走
ウマ娘内のフリーレースは公式でなく自然発生的、野レース、明確な興業主がいない非公式レース。現実のパーマーがGⅠ馬としてほぼ存在しない障害競走上がりのGⅠ馬。ストーリー内ではフリーレースを障害競走にしている。
(アニメ版では「ハードル走は下手っぴ」にされている)
「逃げる」ことが好き
現実でスタミナを活かした大逃げ脚質転換で能力が開花したことから。日常生活、メンタル面でもよく使うパーマー。マイナス意味合いでなく「くよくよ悩まず思いっきり」に近い。
ダイタクヘリオスがだいたい一緒
史実の対戦は92年に僅か3戦だがインパクトが強すぎた。お互いが大逃げ(正確にはヘリオスが前の馬を抜かしたい、メイケイエール気質)、レースが壊れる(波乱)、内パーマーが人気薄で2勝、3レースともGⅠ大舞台。今でも有名。
ウマ娘ではヘリオスはギャル、パーマーはお嬢様だが偶然出会い意気投合、ズッ友。
(別記事リンク)
競走馬 メジロパーマー 解説
馬齢は2000年改正表記にしています
平地~障害競走時
メジロ関係者、当時の記憶が薄い
87年メジロ牧場(父:メジロイーグル 母:メジロファンタジー)にて誕生。同期にはメジロライアン、メジロマックイーンがいるメジロ黄金世代。
しかし、関係者からの牧場時の印象が薄い。↓こんな印象。
ライアン>マックイーン>>>>>パーマー
(ストーリーの劣等感その1)
連敗→重賞勝利→障害競走 謎ローテ
3~4歳時、ライアン、マックイーンは期待通りの活躍をする中、パーマーは微妙。
(ストーリーの劣等感その2)
4歳時に重賞・札幌記念に勝利するものの障害競走行き。平地重賞を勝った馬がすぐに障害競走行きケースは珍しい。
コンビ結成
障害競走から戻ると、名コンビが待っていた
障害競走では飛越が上手くなく、怪我・事故に繋がる危惧から再び平地競争へ復帰。
そして92年(5歳時)、パーマーは名パートナー山田泰誠騎手(当時21歳)と出会う。無名に近かった山田騎手。パーマーの気性、スタミナから行きたいだけ大逃げをさせた方がよい判断、パーマーとの騎乗での相性も抜群。
同年に人気薄で逃げて宝塚記念、有馬記念GⅠ勝利。
(有馬記念の副賞としてマツダMS-8が贈られる。騎手名鑑の愛車欄に「パーマー号」で答えていた。)
障害競走から戻ると、迷コンビが待っていた
同年、パーマーにもう1つの運命の出会いが待っていた。
当時のマイル王、ダイタクヘリオス号。パーマーの戦法は大逃げ、ヘリオスがついてきて2頭で大逃げする珍光景がGⅠ戦線で繰り広げられた。爆逃げコンビ結成。
「前の馬を抜かさないと」真面目なメイケイエール的気性、レース以外は大人しい + ヘリオスは当時のマイルチャンプなので(パーマーの出る)2000M以上でヘリオスからするとペースが遅く掛かりやすくなる。
パーマー(ヘリオス)参戦 92年GⅠ戦線珍事
・天皇賞春
山田騎手と初コンビ。一応逃げで見せ場はつくるものの7着に終わる。
マックイーン1着、テイオー5着。ヘリオスは出走なし。
・宝塚記念
パーマーは13頭中9番人気の低評価。パーマーが逃げ、ヘリオスが追走。良馬場発表だが、当年の阪神競馬場は芝が悪く地獄みたいな荒れた馬場。パーマーのラスト3ハロン(600m)が39.8秒というスタミナ消耗戦の末、パーマー勝利。ヘリオスは5着。
・天皇賞秋
パーマーは18頭中10番人気、宝塚記念がフロック視、前哨戦の京都大賞典惨敗で評価下がる。
今回はヘリオスが逃げ、パーマーは少し離される。1000M通過が57.5秒のハイペース地獄。2頭とも後半にスタミナが切れて撃沈。前目にいたトウカイテイオーもハイペース巻き込まれて後続馬に差される無念。
(ヘリオス8着、パーマー17着。テイオーは7着。)
・有馬記念
パーマーは16頭中15番人気、天皇賞秋で更に評価落とす。
どちらも逃げを主張。先頭の入れ替わりが激しくなる珍プレー。しかしパーマーが逃げ粘り勝利。へリオスは12着。テイオーは11着。
他馬はテイオーマーク、テイオーの状態が良くなく追走できていない、有力馬が差し馬中心、パーマーが人気薄、一見ヘリオスとハイペースをしているように見えて1100M通過1:10.5のスロー(90年代で3番目に遅い)に後続が気付いたのが遅かった点も大きい。ヘリオスが謎アシスト。
同期のライアン、マックイーンとは異なる輝きで駆け抜けた90年代前半の個性派逃げ馬。
主要勝ち鞍
GⅠ 宝塚記念、有馬記念(92年)
(レースグレードは当時準拠)
ウマ娘 育成ストーリー 紹介
目標レース
現実では最低プラス1年は必要な目標レース設定。
メジロ家への劣等感
メジロ家の重圧、同期ライアン・マックイーンへの劣等感。自信が持てず悩むパーマー。史実で出世が遅れていた点が反映。
トレーナー、フリーレース出走、ダイタクヘリオスとの出会いの中で視野を広げていく。
・走ること本来の楽しさ。
・残す足跡はメジロ家ではなく、メジロパーマー自身。
・メジロ家、コンプレックスから逃げて逃げる、走ることに自由な爆逃げウマ娘。
ただメジロ実装組(6人)では精神面は最弱。落ち込むムーヴを繰り返すシナリオ。他の5人より期待がなかった劣等感、活躍が遅かった劣等感、ヘリオスの存在を活かすためか最弱。
他人への面倒見が良いが自分は最弱。
※パーマーとメジロ家は関係は悪くなく、むしろ良好。他ストーリーでは頻繁にメジロ家出入り。あくまでパーマーの感じる劣等感。
そもそもダイタクヘリオスってなんなん?
史実では92年GⅠ戦線を破壊、おかしくした2頭。
基本的にパリピなギャル、及び同時期のマイル王。レース中でも笑う底抜けに明るいヘリオスはパーマーの憧れ、太陽。その明るさがのパーマーのコンプレックス、悩みを救う。ストーリー内でヘリオスはパーマーとニコイチのズッ友。
ただレース応援、遊ぶの一緒なのは分かる。しかし担当トレーナーは違うはずなのに一緒にトレーニング、合宿もついてくる、普段どうしているか不明なウマ娘。
パマちんが信じなくても、ウチは信じてる!
シニア級、宝塚記念前、再びパーマーは自信を失う。そこでヘリオスが言い放つ、「パマちんが信じなくても、ウチは(パマちんの)力を信じている!」
これはストーリー内でも屈指のシーン。「私だけは信じる」って、使いどころ次第で魔法みたいな言葉。
そこから、うっかり力石徹の展開
更にパーマーの力になるため、ヘリオスは宝塚記念に一緒に出ると宣言、ズッ友、ライバルとして。既に出走登録も済ませている。
ヘリオスは宝塚記念→天皇賞(秋)→有馬記念に史実と同じように一緒に爆逃げして、パマちんの背中を押し続ける。
ただ悲しい現実が待っていた。
本来マイラーのへリオスにその3レースは距離が長く(全て2000Ⅿ以上)、無理をしているため徐々に体調悪化。もうこれは矢吹丈と戦うために階級合わせる過酷な減量、試合後に命を失った力石徹…
割とウチ、体は丈夫なんよ
調子を崩す描写はあるものの、単に自分の距離適性忘れていただけのヘリオス、えー…
現実では合間にしっかりと適性距離も走るヘリオス。
毎日王冠(1800M)1着、マイルCS(1600M)1着(連覇)、スプリンターズS(1200M)4着、その後連闘で有馬記念。
体が丈夫、長距離でもそこそこ走る、謎ローテな競走馬。現実ではパーマーを結果としてアシスト。
パマちんといない時、何してるのか本当に不明。
夏合宿 謎ローテな2人
案の定パーマーの夏合宿(クラシック期)についてくるヘリオス。
・通常夏合宿。バス移動なのでおそらく関東圏。
・7月前半に函館記念に出走するパーマーについてくる(現実でも3歳時出走、7着に敗れたが逃げて陣営が今後に期待を持ったレース)。
・通常夏合宿に一旦戻る
・函館夏合宿にトレーナーと3人で行く
・通常夏合宿に戻る
謎と無駄の多い合宿ローテ。あとヘリオスも担当しているか疑うレベル。
(別記事)
アニメ版
2期に登場。基本ヘリオスとニコイチ、アプリ内容と近い扱い。
トウカイテイオーが主人公だと暗いシーンが多くなりやすいので2人はコメディリリーフ役回り。
まとめ
メジロパーマーは悪くいえば、メジロ内での落ちおぼれ。その逆境を乗り越え、個性派として名を刻んだ希代の名馬。
なぜか現実もウマ娘内もヘリオスがついてくる。
追記
ヘリオスのストーリー実装待っています。